市販車でも300km/hに迫るバイクはありますが、サーキットを走るレーシングバイクはどのくらいスピードが出ているのでしょうか。
MotoGPの記録
バイクレースのMotoGPと呼ばれる世界選手権では、3つのクラス(MotoGP、Moto2、Moto3)があります。
最高峰のMotoGPでは、2021年のカタールグランプリでドゥカティのデスモセディチGP21に乗るヨハン・ザルコ選手が362.4km/hをたたき出しました。
サーキットでスピードの出しやすい直線は長くても2キロしかないので、ものすごい加速であることがわかります。
なお、この記録はレースではなくフリー走行による記録です。
600ccエンジンを使用するMoto2では260~280km/h。250ccエンジンのMoto3では200~230km/hの速度で走っています。
日本のレーシングバイクの場合
日本のロードレースだとJSB1000クラスが国内最高峰となります。
最高速は280~300km/hほどとなり、ストレートの長い鈴鹿サーキットでは300km/hを超えることもあるようです。
電動レーシングバイクも進化している
レーシングバイクには電動バイクもあります。MotoEと呼ばれる2019年に始まった電動バイクのチャンピオンシップです。
MotoEマシンはイタリアの電動バイクメーカーエネルジカが全チームにエル・コルサというマシンを提供しています。
エル・コルサは最高速270km/h、重量は260kgとMotoGPマシンに比べ、100kg以上重たいのが特徴です。
また、エンジンではなくモーターで走るため、通常のバイクとは異なる特性を持っています。
レースでは236.3km/hが最高速となっています。この速度は250ccクラスのMoto3クラスに匹敵します。
マシンのポテンシャルは高いので、これからの発展に注目です。
バイクレースではどれだけ速くゴールするかが目的なので、最高速がすべてではありません。
しかし、どれだけすごいマシンに乗って走っているのかわかる指標になるのではないでしょうか。