世界一速い鳥といわれる「ハヤブサ」

ハヤブサ

ハヤブサ目ハヤブサ科ハヤブサ属で、英語ではFalcon(ファルコン)と呼ばれるハヤブサはギネスブックに世界一速い鳥として認定されています。
体長は大きくても45cmほどで、同じ猛禽類のワシやタカと比べると小さめの鳥です。
猛禽類のため、小型の鳥類(ハト、スズメ、ヒヨドリ)を餌としています。

実は普段の速さは遅い

ハヤブサといえば、速さの代名詞的存在で地球上にいる生物でトップクラスを誇りますが、実は遅い鳥でもあるのです。
ハヤブサが普段行っている水平飛行では、その速度は約60km/h、最高でも約100km/h程度だったりします。
対して餌となるハトの水平飛行速度は約70km/h、最高は150km/hにものスピードが出るのです。
では、ハヤブサはどのようにして餌となるハトを捕食すると思いますか。
実は急降下スピード(落下スピード)が物凄く、そのスピードはギネスブックに300km/hと登録されていますが、実際は390km/hともいわれています。
ハヤブサの鼻の中には突起があり、必要な分の空気量を取り込みながら、急降下によって肺に圧力がかかるのを防いでいるのです。
また、翼の形も特徴で、無駄な広がりをせずに、鋭くまとまっています。さらに急降下するときは少し折り畳み空気抵抗を減らすスタイルが、このスピードが出せるのでしょう。
獲物を取る際は脚でけり落としたり、空中でわしづかみしたりします。
このようにハヤブサは普段、力を温存しながら、上空を飛び、獲物を見つけたら全力投入するというわけです。

実はインコやスズメに近い鳥

ハヤブサは猛禽類なのでワシやタカの仲間だと思われるかもしれません。しかし、DNA分析によるとインコやスズメに近い鳥なのです。
実は猛禽類とは鳥の種類を指す言葉ではなく、獲物を捕らえるためにその体を進化させた鳥をいいます。
ハヤブサは狩りをするために良く見える目と、鋭い爪にクチバシ、強くて丈夫な脚を持っています。他にはフクロウも猛禽類です。

ハヤブサはどこで見られる?

ハヤブサは日本だと本州以北の断崖に巣を作りますが、崖を好む修正のため、最近は鉄塔に作る例も増えています。
留鳥(りゅうちょう)なので、基本的に同じ地域に生息していますが、北海道などに生息する固体は冬になると南下するそうです。
日本国内の動物園で飼育されていることが多いので、見てみたい場合は動物園を調べてみるといいでしょう。

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